留学あきらめな医

英語力ない!コネもない!けど臨床留学した外科医の奮闘記

なんちゃって専門医

あんなに留学したくて、英語も頑張って、試験も受けて、海外の大学院に合格できたけど、いざ臨床に戻ってみるとあのときの熱はどこへやら、、、。留学がどんな内容かにもよるけど、留学自体が目標目的になっていたという、最も良くないパターンだった気がする。やっぱり自分は臨床で活躍したい。臨床の腕を磨きたい。それが今の一番の願い。

 

海外大学院で臨床疫学や公衆衛生を学びたい気持ちもあるし、リサーチしたい気持ちもある。でもやっぱり一番は臨床したい。臨床を頑張りたい。これが本音。

 

臨床に戻って、やっぱりあの頃(大学院前)のギラギラした感覚やら思いと今は違うことに気づく。まだ若かったからなのか、それとも臨床の中で生まれた気持ちなのかは分からない。でも今とは全然違う。もっともっと研ぎ澄まされていたし、もっともっとガツガツしていたと思う。

 

自分は一応専門医も取得している。けど、本当に今の自分が専門医を名乗れるほどの実力なのかと言われると自信がない。尊敬する先輩に、「なんちゃって心臓外科医になるな」と言われていたことを思い出す。その先輩は、自分が今まで見た中でもっとも優秀で人格も優れている?人だったけど、なかなか専門医試験を受けようとしなかった。理由を聞いたら、「まだ自分は専門医と名乗れるほどの腕前ではないから」と言っていた。単純に必要論文数が足りてないから出願できないという理由もあったようだけど。それでも「なんちゃって心臓外科医にはなりたくない」といつも言っていた。言っていた当時、先輩はBentallもReimplantationもふつうにこなしている状態だった。かたや自分は専門医は持っているけれど、そんな手術はこなせていない。先輩から言わせたら「なんちゃって心臓外科医」なのかもしれない。というか、そうだろう。

 

なんとかこの現状を打破しなくては。と最近特に思う。
僕より先輩の20年目?くらいの先生がやっとOPCABをやり始めて、手取り足取り習いながらやっているのを見ると悲しくなる。ここにいても自分にはチャンスはないだろうし、回ってくる頃には自分はもうダメだろう。本当にがけっぷちだ。

 

自分にできることをするしかない。飛び出すしかない。進むしかない。やるしかない。チャンスをつかむために、行動あるのみ。
まずは来月。頑張る。